最終更新日: 2023年11月30日
代謝が良ければいくら食べても太らないし、若さを保てそう!なぜ放っておくと代謝が落ちてしまうの?原因が知りたい!そんな悩みにお答えします。
まず初めに、太る原因はシンプルに「摂取カロリー>消費カロリー」になっているからです。この消費カロリーを増やすために大切な概念が「代謝」になります。
本記事では代謝が落ちる原因と、その対策について解説していきます。
目次
代謝にはどのような種類があるか?
代謝とは簡単に言うと「エネルギーの使われ方」です。運動したり、食事をしたりするとエネルギーが消費されますが、その消費エネルギーこそが代謝です。
単位は「kcal」で表記されます。代謝を「消費カロリー」とも表現できます。
代謝には3つ種類があり、下記の通りです。
・基礎代謝
・活動代謝
・食事誘発性熱産生
それぞれ解説していきます。
基礎代謝
基礎代謝は体温維持や臓器を動かすために、なにもしなくても消費されるエネルギーです。「痩せるためには基礎代謝を上げよう!」とよく言われますが、それには理由があります。なぜなら、基礎代謝が代謝の60%を占めているから。
消費カロリーが2000kcalだとしたら、そのうちの1200kcalは寝ていても消費される「基礎代謝」に分類されます。
活動代謝
次に、活動代謝です。活動代謝は体を動かしたときに消費されるエネルギーのこと。つまり、運動や仕事で消費されるエネルギーになります。
基礎代謝との違いは、運動量に比例するところ。階段の上り下りや、ジムのトレーニングを行うほど活動代謝は増えます。
活動代謝が占める割合は、代謝のうちの30%です。基礎代謝が60%なので、その半分になります。
食事誘発制熱産生
では、消費エネルギーの残りの10%を占めるのは何でしょう。それは「食事誘発制熱産生」です。
食事誘発制熱産生とは、食事したときに消費されるエネルギーのこと。つまり、消化に必要なエネルギーです。
3大栄養素と言われる炭水化物、タンパク質、脂質でそれぞれ消費されるエネルギーは異なります。下記の通りです。
- 炭水化物:10%
- タンパク質:30%
- 脂質:5%
炭水化物を100kcal摂取したら、10kcal消費されるイメージです。
タンパク質の食事誘発制熱産生が、非常に高いとわかります。ダイエットで「低カロリー高タンパク」の食事がおすすめされる理由はこれです。
代謝が落ちる原因とは?
では、代謝が落ちる原因はなんでしょうか?
代表的な代謝が落ちる原因として3つ解説してみたいと思います。
- 高齢化による筋肉量の低下
- 食事の変更
- ホルモンバランスの変動
高齢化による筋肉量の低下
高齢化により筋肉量が低下すると、基礎代謝が下がってきます。なぜなら、「筋肉量」と消費エネルギーである「基礎代謝」は比例するから。筋肉が増えると基礎代謝が上がり、逆に筋肉が減ると基礎代謝が下がるのです。
筋肉が1kg増えると、基礎代謝がおよそ13kcal増えると言われております。
食事の変更
食事の内容が変わるのも、代謝に影響を与えます。ここで注目するのが「食事誘発制熱産生」です。
食事誘発制熱産生とは先述した通り、消化に必要なエネルギーです。栄養素によって消費エネルギー量は異なります。
食事の内容がタンパク質メインであれば、それだけ消費されるエネルギーが多い。つまり、代謝も上がりやすいと言えるでしょう。
一方で脂質メインとなると、消費されるエネルギーは大幅に減ります。
それぞれ500kcal分摂取したとしましょう。そのときの消費カロリーは、下記の通りです。
- タンパク質:150kcal
- 脂質:25kcal
ここまで差が出ます。摂取する栄養素のバランスが変わると、それだけで消費するカロリーに差が出てしまうのです。
ホルモンバランスの変動
最後に、代謝に関与しているホルモンを3種解説していきます
- テストステロン
- エストロゲン
- 甲状腺ホルモン
テストステロン
テストステロンは男性ホルモンとも呼ばれます。主な役割は、筋肉や骨格の維持で、女性にも少量ながら分泌されているホルモンです。
テストステロンは20代をピークに、少しずつ減っていきます。理由は過度のストレスや運動不足が挙げられます。
テストステロンが減ると筋肉量が減りますので、結果的に基礎代謝が落ちると言われています。
エストロゲン
また、女性ホルモンとも言われるエストロゲン。このホルモンも「脂質代謝」に関与しています。
更年期などでエストロゲンの分泌が減ると、脂質の代謝が落ちると言われています。
甲状腺ホルモン
甲状腺ホルモンは代謝をコントロールするホルモンとして有名です。サイロキシン(T4)が活性化されて、トリヨードサイロニン(T3)に変換されます。
T3の量が増えると代謝が亢進し、逆に減ると代謝が落ちます。
甲状腺ホルモンは加齢による影響はほとんどありませんが、ストレスによって変動することがあります。
代謝と老化の関係性
老化とともに筋肉量の低下や、ホルモンバランスの乱れにより、代謝は少しずつ落ちていきます。適度な運動や、バランスのとれた食事により対策は可能ですが、若いときよりも代謝が悪くなるのは一般的によく知られています。
代謝が落ちると、代謝性疾患のリスクが高まると言われています。代謝性疾患とはいわゆる、高血圧や糖尿病、脂質異常症のこと。若い人よりも40~50代はより代謝を落とさないような生活を保つ必要があるでしょう。
代謝を落とさない方法
代謝が良ければ、体重の増加を抑え、生活習慣病の予防もできます。健康な体を維持できれば、好きな運動や趣味を満喫できる時間が増えます。
では、なるべく代謝を落とさないためには、どうすればいいのでしょうか。
- 適度に運動する
- 高タンパク食を意識する
適度な運動はテストステロンの分泌量が増えますし、筋肉量の維持につながります。そうすることで、基礎代謝の低下を防ぐことができます。
また、タンパク質がたっぷり含まれる食材を摂ると、それだけ食事誘発制熱産生の消費エネルギーが増えます。食事誘発制熱産生は代謝全体の10%に過ぎませんが、決して見逃してはいけないポイントです。
まずは現状を知るところから始めよう!
代謝を改善するために、まずは「カラダを知る」ことが大切です。
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