最終更新日: 2024年07月25日
「仕事や家事などで、イライラする気持ちをコントロールできない場面があり、よけいに落ち込んでしまう」
「最近、肌や目が乾燥し、荒れやすくなっている。じゅうぶんに寝ても疲れが取れない」
「突然、原因不明のほてりや動悸に襲われることがある」
こうした悩みの声は、更年期の女性から多く聞かれます。
更年期は卵巣機能の低下にともない、女性に必ず訪れるものです。症状の感じ方にはかなり個人差がありますが、分泌される女性ホルモンの低下、または乱高下により、更年期障害の諸症状が引き起こされ、さまざまな悩みの原因になります。
今回は、そんな女性の更年期をかしこく乗り切る方法論として、更年期障害の基礎知識を紹介します。
女性の更年期によくある悩み
記事冒頭の紹介のように、更年期女性の心身にはさまざまな不調が出ます。その諸症状は自律神経失調症にも似ているとされますが、その多くは人にはうまく伝えづらい、あいまいな症状であることも珍しくありません。
更年期障害の代表的な症状としては、「のぼせ」「ほてり」など、いわゆるホットフラッシュと呼ばれる不規則に表れる症状のほか、めまい・頭痛・全身倦怠感・不眠といった身体的症状、気持ちの落ち込み・不安・集中力低下といった精神的な症状があげられます。
<原因は女性ホルモンの低下>
こうした症状を引き起こす根本的な原因は、性ホルモンの変化です。女性の閉経期が近づき、エストロゲンの血中濃度の変動や低下を脳が感知すると、自律神経バランスに乱れが生じやすくなります。そこにストレスや生活習慣などの負荷が生じると、更年期障害の諸症状につながると考えられています。
性ホルモンの変化は、多少の個人差はあれども、年齢とともに誰にでも訪れるものですから、更年期障害を発症しても決して恥ずかしいことではありません。「同世代の共通の悩み」と思って、できるだけ明るく、前向きに受け入れられるとよいでしょう。
更年期の原因から考える対策
ご紹介してきた通り、女性の更年期障害は「女性ホルモンの分泌量の低下」がきっかけとなって起こります。しかし、どんな症状がどのように起こるか、その症状がその人の生活にとってどんな深刻な影響を持つかは、人それぞれ異なります。
女性の更年期障害は更年期が終わり、女性ホルモン値の変動が収まるにつれ、自然と症状も消える例が多いため、我慢すればよいと考える人もいます。しかし、我慢しても症状は改善しませんし、数年間も我慢するストレスは、別の健康リスクを生みかねません。
一方、更年期障害をすぐに治療することも容易ではありません。更年期の症状は、その人の性格や感受性、ストレスへの抵抗力、家庭環境や社会的な立場、経済問題なども影響すると言われているため、単純に薬を飲めば治るというタイプの疾患ではないのです。
では、どのようなアプローチがあるのか見ていきましょう。
<生活習慣などを見直して予防的対策>
食生活や睡眠など、基本的な生活習慣を見直すことは、多くの医療機関で最初に提案されるアプローチです。良好な生活習慣は、もちろん他の疾患リスクも減らしてくれますし、更年期の予防的対策としても有効です。
<東洋医学による症状の緩和アプローチ>
副作用の心配がなく身体への負担が少ないとされる、漢方薬を使った治療法も人気です。多くの婦人科などでも採用されています。また、鍼灸などの各種マッサージやリラクゼーションセラピーなど、全身のメンテナンスと同時に身体的症状を緩和するアプローチも有効と言えます。
<ホルモン補充療法>
一般的なアプローチで効果がない場合や、症状がかなり重く、日常生活に支障をきたすレベルであるような場合、医療機関で選択されるのがホルモン補充療法です。人工的に女性ホルモン値を安定させる治療法ですが、効果をあげるにはストレス要因の除去や生活習慣改善が前提となります。
<セルフチェックで心の準備>
病院の検査で必ず受けるのが血液検査ですが、ウェルミルが提供するような「郵送型のリモート検査」でも、女性ホルモン値などを正確に測定することができます。忙しくて病院にいく時間がない人の、簡易的な検査に活用できます。また、具体的な症状が出ていない人なら、セルフチェックで心の準備をしたり、毎日の身体のケアに活用したりといった使い方ができます。
まとめ
性ホルモンの低下をきっかけに起こり得る女性の更年期障害についてお話ししてきました。症状や一般的な治療アプローチを紹介しましたので、基礎知識としてご活用ください。
気になる症状があれば、早めに医療機関に相談するか、郵送型検査などでチェックして、安心できるとよいですね。更年期障害は誰にでもおきるもの。恥ずかしいことではありませんので、家族や友人など周囲に相談できる人、支えてくれる人がいれば、理想的な対処となります。また近年は、医療機関をはじめ、多くの相談窓口が用意されていますから、決して一人では悩まず、そういった窓口に相談するのもよいでしょう。
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