最終更新日: 2023年11月30日
40~50代になり「スッキリ起きられない」「しっかり寝ているつもりなのに疲れがとれない」と感じている方も多いのではないでしょうか?
睡眠に関する課題を解消しないと疲れがとれず、仕事やプライベートに影響してしまうかもしれません。この記事では、40~50代が睡眠の悩みを抱える理由と改善方法について解説します。
40~50代が不眠の悩みを抱える理由
40~50代が睡眠の悩みを抱える主な理由を紹介します。
(1)睡眠時間が不足している
40~50代は仕事や子育てなどのプライベートが忙しく、睡眠が不足している傾向にあります。
厚生労働省が発表した『令和元年 国民健康・栄養調査結果の概要』によると、40~59歳の男性・女性のうち1日の睡眠時間が6時間未満の人は、5割ほどです。
適正な睡眠時間は人ぞれぞれですが、2023年に厚生労働省が発表した『睡眠に関するこれまでの取組について』によると40~50代の睡眠時間の目標は6~9時間です。
ここから、睡眠時間が不足している40~50代は多いと言えます。
(2)眠りの質が低い
年齢を重ねると、若い頃と比べて深く眠りにくくなり睡眠の質が低下する傾向にあります。睡眠の質が低下すると、疲労回復やダメージを受けた細胞の修復を促進する「成長ホルモン」の分泌が減少します。その結果、身体や心の回復が遅れ、疲れがたまってしまうのです。
また、眠りが浅いと就寝中に目が覚めやすくなり、充分な睡眠がとりにくくなります。その結果「寝ているのに疲れが取れない」と感じやすくなります。
(3)更年期で眠りの質が下がる
性ホルモンの分泌量が低下する40~50代の時期を「更年期」といいます。女性の場合は、40~50代の閉経前後の時期に卵巣ホルモンである「エストロゲン」の分泌量が減少します。
更年期は女性に訪れるものというイメージがありますが、実は男性にも更年期があり、40代以降に睾丸ホルモンのテストステロンの分泌量が低下します。
ホルモンバランスが乱れると自律神経のバランスが崩れ、脳の睡眠を司る場所に影響が及び、睡眠が妨げられます。また、更年期に見られるほてり・発汗・のぼせなどの症状によって、睡眠の質が低下する場合も少なくありません。
寝不足と睡眠の質の低下が同時に起こるため、更年期になると朝にスッキリ起きられない人が多くなります。
40~50代におすすめ!睡眠を改善する方法とは
長期間にわたって睡眠の問題が続くと、仕事やプライベートに影響するだけではなく、心身の健康を損なう可能性があります。おすすめの改善方法を紹介します。
(1)睡眠を6~8時間とるようにする
睡眠時間が少ないと、どうしても疲労回復が難しくなります。できるだけ1日6~8時間は睡眠時間を確保し、しっかり心身を休めるようにしましょう。
(2)生活リズムを整える
生活リズムが乱れていると、1日約24時間周期でリズムを刻む「体内時計」が乱れ、寝つきが悪くなり寝不足や眠りの質の低下につながります。特に朝の過ごし方は重要です。
毎朝一定の時間に起き、カーテンを開けて日光を浴びることで体内時計がリセットされ正常に機能するようになります。その結果、夜の一定時刻に自然に眠くなり、寝つきがスムーズになり、睡眠の質も高まります。
日中は活発に活動し、夜寝る前にリラックスする時間をつくることで、自律神経のバランスが取れ、眠りやすくなります。
(3)寝る前にスマートフォンやPCを使わない
寝る直前にスマートフォンやPCなどのディスプレイを見ると、ブル―ライトの明るい光により、脳が「昼」だと誤って認識し、寝つきが悪くなったり睡眠の質が低下したりします。
また、ディスプレイ上でいろいろなコンテンツを見ると脳が刺激され、睡眠に悪影響を及ぼします。
就寝1時間前、できれば2時間前からスマホやPCの使用を控えるようにしましょう。
(4)ストレスをこまめに解消するようにする
ストレスがたまると自律神経のバランスが乱れ緊張状態が続き、睡眠の質が低下する可能性があります。
友人や家族と話す・ウォーキングやストレッチなどの軽い運動をする・趣味を楽しむといった方法で、ストレスをこまめに解消するようにしましょう。
寝つき・睡眠の質を改善して健やかな生活を
40~50代は、睡眠時間の不足や眠りの質の低下、更年期の影響などで「寝起きが辛い」「寝ても疲れがとれない」状態になりやすい時期です。そのままにしておくと、心身に悪影響が及びます。
睡眠を6~8時間とるようにする・生活リズムを整える・寝る前にスマホやPCを使わない・ストレスをこまめに解消するようにするといった対策で、寝つきや睡眠の質を改善できます。
健やかな毎日を送るためにできることから取り入れましょう。