最終更新日: 2024年02月19日
動悸、ほてり、イライラ、不眠──最近、なんだかパートナーの調子が悪そう。でも健康診断の結果は問題ない……その症状、もしかしたら更年期かもしれません。この記事では、パートナーの更年期について、周りができるケアを紹介しています。
そもそも更年期って?原因と症状は?
更年期とは、加齢によって性ホルモン(エストロゲン、テストステロン)の低下が起こり、心身のバランスを崩しやすい40~60代の時期を指します。性ホルモンが減少するとさまざまな身体的、精神的症状が出始めます。主なものは動悸、ほてり、異常な発汗、頭痛、イライラ、不安感などです。そこに仕事などの心理的ストレスも関わってくるため、症状の種類や程度には個人差があり、なんとなくだるいと感じる人から、まったく動けなくなる人までさまざまです。そのため、その人にあったケアをして、上手に更年期と付き合っていくことが大切になります。
周りができるケアは?
更年期を乗り切るためには、周りのサポートとケアが欠かせません。ここからは、パートナーなどの身近な人が更年期症状で苦しんでいる時に、周りができるケアを3つ紹介します。
- コミュニケーションをとり、相互理解を深める
まず第一に、積極的にコミュニケーションをとりましょう。更年期症状の種類や程度は個人差が大きいため、話し合ってお互いの状況を理解することがとても重要です。パートナーの今の症状、気持ち、困りごとを知ることは、ストレスの少ない環境づくりに役立ちますし、オープンなコミュニケーションは相手の心を支える力になります。ただ話を聞いてほしい、ある問題に対して具体的な解決策がほしい、そっとしておいてほしいなどなど、その時々によってパートナーが求めることも異なるでしょう。お互いにストレスを溜めこまないように、日頃からコミュニケーションをとることがポイントです。
- 更年期についての知識を増やす
「更年期」と聞いても漠然としたイメージしか湧かない人も多いのではないでしょうか。一般的な更年期の症状、原因、対処法についての知識を増やすことで、よりパートナーの状況を理解し、寄り添うことができます。また、当事者やそのパートナーによる更年期体験談を読むことで心の支えになったり、試してみたいケアなども見つかるかもしれません。いざという時に頼れる医療機関や、自助グループの情報も収集しておくと安心です。
- 規則正しい生活を心がける
性ホルモンの低下によって、骨密度が低下したり、血中コレステロール値が上昇したりと、目に見えないところでも変化があらわれます。バランスのとれた食事と適度な運動は、これらの更年期症状を和らげるのに役立ちます。たとえば、カルシウムを豊富に含む緑黄色野菜や大豆製品を食べることは骨粗しょう症の予防につながります。また、有酸素運動は脂肪燃焼に加えて、ほてりや発汗などの症状を緩和する効果があるといわれています。規則正しい生活を無理なく楽しく継続するためには、パートナーの理解と協力が必要不可欠です。一緒に取り組むことでコミュニケーションも生まれ、更年期をともに乗り越える力になります。規則正しい生活は、生活習慣病の予防にもなるので、更年期を機に食事を工夫したり、運動を習慣化してみるのはいかがでしょうか。
どんな時に病院受診をすすめるべき?
更年期そのものは誰にでも訪れる身体の変化であり、病気ではありません。しかし、もし日常生活に支障を来すほどの症状がある場合は、病院受診をすすめましょう。ホルモン剤や漢方薬などで症状を改善させることができます。また、更年期症状だと思っていたら実は別の病気が隠れていた、ということもあるかもしれません。もし、パートナーがつらそうにしていたら、早めに受診をすすめてみましょう。
おわりに
誰もが避けては通れない更年期。更年期を乗り切るためには、周りのサポートとケアが欠かせません。パートナーの変化について理解して、寄り添うためにも、日頃から積極的にコミュニケーションをとりましょう。症状がつらそうな場合は病院受診をすすめるのもよいでしょう。また、ウェルミルのリモート検査では、身体内部のホルモン値などのカラダ数値を測定できるサービスを提供しています。更年期が気になる方はぜひ、ご利用になってみてください。
参考文献
厚生労働省e-ヘルスネット 更年期障害
厚生労働省e-ヘルスネット 骨粗鬆症の予防のための食生活
日本医師会 健康の森 更年期障害
MSDマニュアル家庭版 閉経