最終更新日: 2023年10月31日
筋肉と関係の深いホルモンであるテストステロン。筋トレの効果を上げるためにも、十分な量が分泌されるようにしたいものです。でも何をすれば、何を食べればテストステロンが分泌されやすくなるのでしょうか?
この記事ではテストステロンが大事である理由を簡単におさらいし、テストステロンを増やす生活習慣と食習慣について紹介します。
テストステロンには同化作用といって、取り込んだ栄養から筋肉を作り出す作用があります。筋トレで傷ついた筋肉に修復作用が働くことで、筋肉のついた男性らしい体つきになっていきます。テストステロンの投与によって筋肉量が増加した、またテストステロンの減少により筋肉量が減少するという研究報告などから、テストステロンと筋肉の関係性が明らかになっています。
目次
テストステロンが役立つのは筋肉だけではない
テストステロンは筋肉だけでなく、骨を強くする作用や、赤血球を増加させる作用があります。体だけでなく脳にも作用し、やる気の向上、記憶など認知能力の維持にも関係しています。テストステロンは女性の体内でも働いています。私たちの体とこころを健康に保つため、必須のホルモンであるといえます。
テストステロンを増やす生活習慣
大事なテストステロンを分泌しやすくするための生活習慣について、紹介します。
筋トレでテストステロンを増やす
テストステロンは運動をすることで分泌しやすくすることができます。運動には様々な方法がありどの方法でもテストステロンを増やすことができると考えられますが、特に効果を期待できるのが筋トレです。筋肉に負荷をかける「レジスタンストレーニング」を行うとテストステロンや成長ホルモンを分泌しやすくなります。その効果はウォーキングなどの持久運動よりも高いと考えられています。
しっかり眠ってテストステロンを増やす
睡眠は脳や体の休養、疲労回復、記憶の固定など、言うまでもなく私たちの健康維持に大切な生活習慣です。ホルモンに与える影響は大きく、バランスを維持するために十分な睡眠を取る必要があります。ある研究では、睡眠不足が1週間続くとテストステロンは15%減少する、と報告されています。睡眠中には成長ホルモンも多く分泌されるため、筋トレの成果を上げるために睡眠は非常に重要であると言えます。
日光浴でテストステロンを増やす
日光浴とテストステロンの関係にはビタミンDが関与しています。ビタミンDはカルシウムの吸収を促すことで骨を強くする効果があるとともに、テストステロンの合成に関わる栄養分です。ビタミンDのサプリメントを接種することでテストステロンが増加したという研究報告があります。
ビタミンDは食事からとることも可能ですが、太陽の光を浴びると体内で合成される成分です。適度な日光浴をすることでビタミンDを増やし、テストステロンを分泌しやすくできる可能性があります。ビタミンD自体にも筋肉のタンパク質合成を促す効果があるとされるため、筋トレの効果を上げる働きが期待されます。
テストステロンを増やす食習慣
テストステロンは体内で合成されるホルモンですから、栄養、つまり食事も重要です。テストステロンを増やすための食習慣について紹介します。
肉を食べて良質なタンパク質をとる
タンパク質を含む食事はテストステロンの合成を促します。植物性タンパク質よりも動物性タンパク質の効果が高いと考えられています。肉に含まれるタンパク質(アミノ酸)の一種であるカルニチンはテストステロンの分泌を高める作用があります。カルニチンはラム肉などに多く含まれています。
貝類を食べてアミノ酸と亜鉛を確保
肉からタンパク質をとろうと思うと脂質も同時に増えがちです。適度な脂質は体調を維持するために必要ですが、過剰になると逆効果になることも。そこでおすすめできるのが、低脂肪かつ良質なアミノ酸を多く含む貝類です。
貝類はミネラルが豊富でカルシウムや鉄、亜鉛、マグネシウムなどを含んでいます。亜鉛は精巣に働きかけテストステロンの分泌を促すとされています。アミノ酸と亜鉛両方の効果で、テストステロンを増やす働きが期待されます。
まとめ
テストステロンを増やすための生活習慣、食習慣について紹介しました。これらの習慣は長く続けることで徐々に効果を発揮すると考えられるものです。無理なく続けられるよう、普段の生活に少しずつでも取り入れられると良いのではないでしょうか。
この記事で取り上げた項目は、逆のことをするとテストステロンが減少すると考えられるものです。つまり運動不足や睡眠不足、栄養不足はテストステロンを減少させ、筋トレの成果を上げづらくする要因になると考えられます。思い当たる項目がある方は改善できるよう、ぜひ検討してみてください。