更年期かなと思ったら|自分でできることはある?病院に行く目安は?

最終更新日: 2024年01月12日

「健康診断では特に異常はないのに、どうも身体の調子が悪い」

「最近、眠りが浅くて疲れがとれない。若いころのように寝付けない気がする」

「些細なことでもなぜかイライラしてしまう、そんな自分自身がもどかしい」

男性であれ、女性であれ、40代を過ぎてこのような違和感がある場合、更年期障害を疑ってみる必要があるかもしれません。

今回のコラムは、そんな「更年期障害」についてのお話です。以前は軽視されがちだった「更年期の諸問題」は、ホルモンをめぐるさまざまな研究で詳細が明らかになりつつあり、検査や治療方法も日々進化しています。それと同時に、社会での認知も高まってきています。基礎知識を知っておくと、自分自身や身近な人の健康を気遣うこともでき、きっと役に立つでしょう。

更年期障害の基礎知識

更年期障害とは、性ホルモン分泌量の変化が原因で起きる、自律神経失調症に似た諸症状のことです。

<症状>

男女共通の身体症状として、のぼせや顔の火照り、脈が速くなる、動悸や息切れ、異常な発汗、血圧の上下など、さまざまなものが挙げられます。さらに、頭痛やめまい、耳鳴りなどのほか、精神的な症状としては、イライラや不安感、うつ、不眠などの精神的な症状を訴える人もいます。女性は生理不順、男性では機能不全(ED)などの原因になる場合もあります。

<更年期障害発症の原因>

性別に関係なく発症しますが、特に女性の場合は、卵巣から分泌されるエストロゲンの量が閉経期以降に急激に減少するため、主に40代から50代にかけて強い症状に悩む人が多く見られます。一方、男性の場合は、30代から睾丸で作られるテストステロンなどの男性ホルモンの量が減少するものの、その変化は女性に比べて緩やかであることが多いため、40代や50代でも、症状に気がつかずに過ごしている人が一定数いると考えられています。

<更年期障害の治療>

更年期障害は人間の老化現象の過程の一部とも言えるため、特別な治療をおこなわなくても、性ホルモンの変化がおだやかになるにつれ、特有の症状の大半は緩和していきます。直接的な治療としては、ホルモン剤などの薬物治療や漢方療法がおこなわれているほか、予防的な意味合いで生活習慣や食習慣の改善指導などがおこなわれています。

更年期障害かもと思ったら

更年期障害の初期症状には個人差がある上、代表的な症状も「だるい」「寝付けない」のように程度や感じ方に差があるものが大半です。また一般的な疾患とは違い、病気が進行して命に関わる症状まで悪化するということもほぼありません。しかし、その結果として、更年期障害は放置されやすく、医療機関に相談する人も少ないのが現状です。

更年期障害を発症していても、原因に気づくことができないまま、またはなかなか悩みを相談できずにいるうちに、精神的なストレスが積み重なって、日常生活に支障をきたすほどの事態となったり、仕事上のトラブルにまで発展したりというリスクはおおいにあります。したがって、普段から自分自身の体調の変化を把握し、更年期障害の症状についての正しい知識と対処方法を頭に入れておくことが大切です。

更年期障害については、内科や内分泌科の他に、女性であれば婦人科、男性であれば泌尿器科などの多くの医療機関が対応してくれます。この記事を読んで、症状に思い当たる人は、身近なクリニックに相談してみるとよいでしょう。

また、更年期障害への備えとしては、私たちウェルミルが提供するモニタリング検査もおすすめです。性ホルモンの量やストレス値などのカラダ数値を気軽に「見える化」し、自分の身体の調子を数値で確認できるのが特長です。気軽に本格的な健康管理を始められて、更年期を迎える身体の変化にも備えることができます。ぜひご利用ください。