【更年期】「なんとなく具合が悪い…。」不定愁訴の対策方法

40-50歳代になると、「なんとなく具合が悪い」と感じることが多くなります。はっきりした医学的原因が見つからないにも関わらず、体や心に影響する様々な症状のことを、不定愁訴と呼ぶことがあります。逆に、不定愁訴と思っていても実はホルモンバランスの異常など、医学的な原因が隠れていることもあります。

この記事では、不定愁訴の原因、特に更年期や甲状腺の問題が関連する場合の対策方法について、解説します。


不定愁訴とは

不定愁訴の定義と症状


愁訴とは、体に違和感を自覚し、それを言葉で表現することをいいます。不定愁訴は、疲労、頭痛、筋肉痛、気分の落ち込みなど様々な症状があり、定まらない様子を示しています。これらの症状は、しばしば慢性的になり、私達の日常生活に影響を及ぼします。

不定愁訴の診断

不定愁訴の診断は、簡単ではありません。様々な身体症状や精神症状から、考えられる疾患を挙げて検査や治療を行いますが、その結果としてはっきりした原因が見つからない場合に不定愁訴と判断されます。

うつ病や不安障害など精神疾患の可能性も含めて考えなければならないため、綿密な問診や身体検査、必要に応じて心理テストや検査が必要になります。

更年期と不定愁訴の関係

更年期とは

更年期は、主に女性の生殖機能が減退する過程で、ホルモンの変化により身体的・心理的な症状が現れる期間です。男性にも更年期があることが近年注目されており、同じく身体的・心理的な症状が起こります。症状には個人差があり、また変化しやすいものでもあるため、不定愁訴と判断されやすい時期でもあります。

更年期に起きやすい不定愁訴

更年期には、ホットフラッシュ(のぼせ、ほてり)や多汗症、不規則な月経、性欲の低下など身体的な変化と、情緒不安定やイライラ、落ち込み、集中力の低下、不眠など心理的な症状が起こります。男性更年期には、性機能低下、性欲減退、筋力低下、イライラ感などの症状が現れます。どの症状も客観的な評価が難しく、また前述の通りいわゆる「不定愁訴」と症状が似ています。

不定愁訴と更年期は「同じもの」、または「別のもの」と断定しづらい関係にあります。「なんとなく具合が悪い・・。」という状況は、更年期の影響である可能性があり、また不定愁訴とも言える状態です。

甲状腺が不定愁訴の原因になる?

甲状腺機能亢進症と甲状腺機能低下症

甲状腺は首の前に位置し、代謝や体温調節に関与するホルモンを産生します。甲状腺ホルモンは体内の機能に影響を与えます。甲状腺疾患により甲状腺ホルモンが出すぎること、または減少することが知られており、それぞれ甲状腺機能亢進症、甲状腺機能低下症と呼びます。

甲状腺機能亢進症は、甲状腺ホルモンの過剰な働きにより、代謝亢進、不安、振戦などの症状が現れます。甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの不足により、体力低下、冷え性、うつなどの症状が見られます。急なやせ、動悸など強い症状がある場合は診断がつきやすいものの、症状が軽度である場合、診断が難しい疾患です。

通常の採血検査で甲状腺の機能異常を見つけることは難しく、症状や首の所見(甲状腺が腫れているなど)から甲状腺疾患を疑わない限り、「不定愁訴」と判断され様子を見られてしまう可能性があります。

甲状腺機能の検査

甲状腺機能を調べるには、血液中の甲状腺ホルモン濃度を測定し、甲状腺の活動レベルを評価します。また、甲状腺超音波などの画像検査が行われることもあります。

長期間不定愁訴にお悩みの方は、甲状腺の機能異常が原因として隠れている可能性を検討してみてもいいかもしれません。もし診断がつけば医療機関での治療により、症状が改善する可能性があります。

不定愁訴の対策方法

食生活を見直そう

不定愁訴の対策には、バランスの取れた食生活が重要です。ビタミンやミネラルを摂取し、血糖値の急激な変動を防ぐため、炭水化物の摂取方法には注意が必要です。血糖値の変動がゆるやかとされる低GI食品を選ぶと良いでしょう。

抗酸化物質を多く含む果物や野菜を積極的に摂取すること、コーヒーやアルコールなど体調に影響する嗜好品の摂取はほどほどにすることも重要です。即効性のある対策ではありませんが、日々の心掛けにより少しずつ効果を実感できるはずです。

ストレス管理と睡眠でホルモンバランスを整える

ストレス管理と良質な睡眠はホルモンバランスを整えます。ストレスを減らすことで副腎からのストレスホルモン分泌が抑制され、規則的な睡眠は成長ホルモンやセロトニンの分泌を促進します。

ストレスを減らす方法は、人それぞれです。運動や深呼吸などのリラックス法、趣味に没頭すること、人とのコミュニケーションなど、自分に合ったものを実践すると良いでしょう。

まとめ

不定愁訴の対策方法について、紹介しました。不定愁訴を抱えている方は、他人に理解されづらく、一人で苦しんでいることも多いものです。悩みを吐き出せないことはまた新たなストレスにつながってしまいます。悪循環を断ち切るため、できることから初めてみましょう。