
「あれ、なんだかおりものの量が多いかも…」「色やにおいがいつもと違う気がする…」
ちょっとした体の変化に「もしかして?」と不安になった経験はありませんか?
おりものの変化は、女性の体からの大切なサイン。
原因は様々ですが、中には「クラミジア」や「淋菌」といった性感染症(STD)が原因の場合もあります。特に20代~30代に多いと言われるこれらの病気。
放置すると、将来の妊娠や健康に影響が出ることもあると言われています。
でも、心配しすぎないでください。
正しい知識をつけて、対処することができます。
この記事では、おりものの変化から気づく性感染症の可能性や、クラミジア・淋菌の基本的な知識、検査や予防について、わかりやすく解説します。
自分と大切なパートナーを守るために、ぜひ知っておきましょう。
目次
「おりもの」の変化、見逃さないで!
おりものは、女性なら誰にでもある自然な分泌物。
普段は透明~白っぽく、少し酸っぱいにおいがする程度です。
量や状態は、生理周期や体調によっても変化します。
でも、「いつもと違う」と感じたら要注意。
以下のような変化は、性感染症を含む何らかのトラブルサインかもしれません。
• 量が異常に増えた
• 色が黄色っぽい、緑がかっている、膿(うみ)っぽい
• 魚が腐ったような、強い悪臭がする
• カッテージチーズのようにポロポロしている
• かゆみや痛みを伴う
おりものの変化は、体が送るSOSです。
「気のせいかな?」で済ませず、自分の体の声に耳を傾けることが大切です。
若い世代に多い「クラミジア」と「淋菌」ってどんな病気?
おりものの異常を引き起こす代表的な性感染症が「クラミジア」と「淋菌」です。
どちらも細菌の感染が原因で、主に性行為によって感染します。
たとえオーラルセックスやアナルセックスでも、粘膜が接触するだけで感染する可能性があります。
【クラミジア感染症】
• 原因菌: クラミジア・トラコマチス
• 感染経路: 性行為(膣性交、オーラルセックス、アナルセックス)
• 主な症状:
o 女性: おりものの増加、不正出血、下腹部痛、性交痛など
o 男性: 排尿時の軽い痛み、尿道から透明~白っぽい分泌物
• 特徴: 男女ともに約8割が無症状と言われています。
症状が出にくいため、気づかないうちに感染を広げている、または進行させているケースが多いのが特徴です。
【淋菌感染症(淋病)】
• 原因菌: 淋菌
• 感染経路: クラミジアと同様
• 主な症状:
o 女性: おりものの増加(黄色っぽい膿状)、不正出血、下腹部痛など
o 男性: 排尿時の激しい痛み、尿道から黄色っぽい膿
• 特徴: クラミジアより症状が出やすい傾向がありますが、女性や咽頭(のど)感染では無症状の場合も多いです。
クラミジアと同時に感染していることもあります。
「症状ないから大丈夫」は危険!放置するとどうなるの?
クラミジアや淋菌は、症状が出にくいからといって安心はできません。
感染に気づかず放置してしまうと、深刻なトラブルにつながる可能性があります。
【女性の場合】
• 感染が子宮頸管から子宮、卵管、骨盤内へと広がり、子宮頸管炎や骨盤腹膜炎(PID)などを引き起こす可能性があります。
• 卵管が炎症を起こして詰まると、不妊症の原因になったり、子宮外妊娠(異所性妊娠)のリスクが高まったりします。
【男性の場合】
• 尿道の炎症が奥へ進み、精巣上体炎(精巣の腫れや痛み)や前立腺炎を引き起こし、男性不妊の原因になることがあります。
【男女共通のリスク】
• 咽頭(のど)感染: オーラルセックスで感染し、のどの痛みや腫れを引き起こすことがあります。無症状の場合も多いです。
• 結膜炎: 感染した手で目をこするなどして感染し、目の充血や目やにが出ることがあります。
• 関節炎: まれに菌が血流に乗って全身に広がり、関節の痛みを引き起こすこともあります(播種性淋菌感染症など)。
• 妊娠・出産への影響: 妊婦さんが感染していると、産道を通る際に赤ちゃんに感染し、新生児結膜炎や肺炎を引き起こす可能性があります。
早期に発見し、適切な医薬品で治療すれば治癒できる病気です。
だからこそ、「おかしいな」と思ったら放置しないことが何よりも大切です。
「もしかして…」と思ったら? 検査について知っておこう
「性感染症かも?」と不安になったら、まずは検査を受けることを考えましょう。
• どこで受けられる?: 婦人科、泌尿器科、性感染症内科などで検査が可能です。
• どんな検査?:
o 女性:おりもの(内診台で採取)、うがい液(咽頭感染疑いの場合)
o 男性:尿、尿道分泌物、うがい液
o これらの検体を採取し、原因となる細菌がいるかどうかを調べます(PCR法など)。
• 検査を受けるタイミング:
o 感染の可能性がある行為から1週間~3週間ほど経ってから受けるのが一般的です(菌が増殖して検出可能になるまでの期間を考慮)。郵送のセルフチェックの場合は少なくとも24時間以上あけてからの採取が推奨されています。
ただし、症状がある場合はすぐに医療機関を受診しましょう。
o 症状がなくても、パートナーが変わった、複数のパートナーがいるなどの場合は、定期的な検査を検討すると安心です。
「病院に行くのはちょっと…」という方へ:郵送検査キット
最近では、自宅で検体を採取して郵送するだけで検査が受けられる「郵送検査キット」もあります。
• メリット: 誰にも知られずに検査できる、病院に行く時間がない場合に便利。
• 注意点: あくまでスクリーニング(ふるい分け)検査です。もし陽性(感染している疑い)の結果が出た場合は、必ず医療機関を受診して、確定診断と治療を受ける必要があります。
自分に合った方法で、まずは検査を受けてみることが、不安解消と早期発見への第一歩です。
自分と大切な人を守るためにできること
性感染症は、誰にでも感染する可能性がある病気です。自分自身と、大切なパートナーを守るために、以下のことを心がけましょう。
- コンドームを正しく使う: 性行為の最初から最後まで、正しくコンドームを使用することが、最も効果的な予防法です。オーラルセックスの場合も、コンドームやデンタルダムを使用しましょう。
- 特定のパートナーと誠実な関係を: パートナーをお互いに一人に限定することが、感染リスクを低減します。
- 不特定多数との性交渉はリスクが高いことを理解する: パートナーの数が増えるほど、感染のリスクは高まります。
- パートナーが感染したら必ず検査を: パートナーの感染がわかった場合、自分に症状がなくても必ず検査を受けましょう。
- 感染したらパートナーにも伝える: もし自分が感染してしまったら、勇気をもってパートナーに伝え、一緒に検査・治療を受けることが大切です。お互いに治療しないと、治った後に再びうつし合う「ピンポン感染」になってしまう可能性があります。
まとめ:変化に気づき、早めの行動を
おりものの変化は、あなたの体からの大切なメッセージ。
見逃さずに、不安なことがあれば専門家(医師)に相談しましょう。
クラミジアや淋菌は、症状が出にくいことも多いですが、放置すると将来の健康に影響が出る可能性があります。
「もしかして?」と思ったら、勇気を出して検査を受けましょう。
そして、もし感染していたら、きちんと治療しましょう。
それが、あなた自身と大切な人の未来を守ることに繋がります。
今回新たに開始された郵送検査ウェルミルのサービスは、プライバシーを守りながらも簡単に性病検査が受けられるため、検査を検討される方はぜひ一度ご利用いただき、安心した生活をサポートしてください。