最終更新日: 2023年11月07日
「衣替えにはまだ早いと思っていたら、急な冷え込みで風邪を引いてしまった」
「朝晩の冷え込みを甘く見ていて、咳とくしゃみが止まらない」
秋から冬へと向かうこの時期は、好天も続いて過ごしやすい季節であると同時に、風邪を引きやすい、要注意の季節でもあります。
風邪を引いてしまうと、家族にうつしてしまったり、行楽や行事を休まねばならなかったりと、意外に生活やスケジュールが乱れて大変です。
今回は、健康管理の基本にして重要項目でもある「風邪対策」についてお話しします。
<風邪(かぜ)の基本知識>
上気道(じょうきどう)と呼ばれる鼻やのどの粘膜が微生物に侵されることによって起こる、発熱やのどの痛み、鼻づまりなどの諸症状が、風邪と呼ばれます。風邪の原因微生物の大半はウイルスとされるものの、一部はマイコプラズマ、クラミジアなどウイルス以外の細菌類も原因となっています。
風邪対策①行動や環境の工夫
行動や環境の工夫による風邪対策は、コストをかけずに誰にでもすることができ、とくにこれといった短所やデメリットもないので、常に基本として意識しておきたい項目です。
<手洗いうがい>
「小学生の頃から言われている!」と感じるくらい当たり前のようですが、何よりも大きな項目とも言えます。帰宅のタイミングなどでするのは当然として、職場や自宅でも1日に数回実行できれば、しっかりとした風邪対策になります。
<のどの乾燥を防ぐ>
鼻やのどの粘膜が乾燥していると体の防御機能が低下し、ウイルスに感染しやすくなります。乾燥した空気と触れることが主な原因ですので、加湿器の使用、マスクの着用、水分補給、うがいなどを工夫して、粘膜の乾燥を防ぐと対策になります。
<マスクの着用>
ウイルスの侵入をマスクで100%防ぐことは難しいとされていますが、マスクの着用は大きな飛沫の侵入や飛散を防げるほか、のどの乾燥も防げます。1日中宇着用する必要はありませんが、人の多いところではマスクを着用するメリットのほうが大きいと言えます。
<身体を冷やさない>
次の項目で解説する、身体の抵抗力に関係します。身体が冷えると抵抗力が下がるため、ウイルスなどに感染しやすくなります。服装の工夫や室内の温度管理を適切にすることは、かなり有効な風邪対策になります。
風邪対策②身体を鍛えて、中から抵抗
ウイルス等の侵入に抵抗するため、体力をつけ、免疫力を高めておくことができれば、強力な風邪対策になります。行動や環境に左右されないような、風邪を引きにくい身体づくりが理想です。
<運動>
日常的に行う適度な運動は、体力の強化、心肺機能の維持、血液循環の促進など、身体の免疫機能を強化するのに必要な要素が全て含まれています。もちろん、これには普段から意識した努力が必要ですね。
<食事(栄養)>
栄養不足や栄養の偏りは、免疫力を低下させる原因になります。特に、エネルギー源としての糖質やアミノ酸は不足させたくない栄養素です。ビタミンやミネラルもバランスよく摂取しましょう。風邪対策としては、ビタミンBやビタミンCが特に重要な働きをします。
<睡眠>
睡眠不足は体力を奪い、免疫力を大きく低下させる要因であることが知られています。不規則な生活、不規則な睡眠リズムなどは自律神経を乱れさせ、結果として体内のホルモンバランスが崩れることになり、風邪以外の体調不良にもつながりやすくなります。逆に、適切な睡眠時間を確保できている人であれば、体が持つ本来のバリア機能をじゅうぶんに発揮させることができるでしょう。
まとめ
いかがでしたか?
本記事では、医学的な根拠が揃っていて効果的とされる「風邪の予防法」を紹介してきましたが、これらの方法で、風邪やその他のウイルス感染を100%防げるものではありません。風邪の症状が出てしまったら、できるだけすみやかに、「じゅうぶんな休息」「薬の服用」「医療機関の受診」といった次の行動に移しましょう。
風邪を引かないことがもっとも理想ですが、「風邪の引き始めの対処も大切」ということは、ぜひ覚えておいてくださいね。
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